屋根材の
種類と特徴

耐久性・機能性・注意点:屋根材の種別ガイド

ホーム/塗装工事/屋根材の種類と特徴

屋根は普段近くで
目に入れる機会が少ないため
気づいたときには
劣化が進んでいた・・
という場合も少なくありません。
定期的に点検をして
適切なメンテナンスを行い
住宅の寿命を長持ちさせましょう!

屋根に使われている4種類の材料

  • 粘土系瓦
    (釉薬・無釉)

  • セメント系瓦
    (プレスセメント瓦・コンクリート瓦)

  • スレート系瓦
    (化粧スレート・天然スレート)

  • 金属系
    (ガルバリウム鋼板・銅板・トタン)

塗装できない屋根材
「パミール」に要注意!

2003年頃までは、屋根材には不燃性の高い石綿(アスベスト)がよく使われていましたが、アスベストの健康被害が確認され、法律でアスベストが使用禁止となり、そこで登場したのがニチハが製造していたノンアスベストの建材の『パミール』です。

しかし、パミールはわずか数年で層状に剥がれ、ひび割れが多発し、普通のスレート屋根材よりもはるかに短い時間で屋根材としての機能を喪失して、ボロボロに崩れてしまうという事例が多発しています。

放置をしていると、屋根材自体の劣化が進み雨漏りを誘発する恐れが有るので、早めの対処をおすすめ致します。

なぜ塗装できないの?

パミールはミルフィーユのように複層で形成されております。
もし塗装してしまうと、その下の層と一緒に塗膜も剝がれてしまうため無駄な塗装費用をかけてしまうことになります。リプロでは屋根材の種類を見分けて、適正な工法でご提案させていただきます。

「パミール」の見分け方

ご自宅の屋根材にスレートが使われている場合は、図面や仕様書(どこに何の建材を使用したかが記載されているもの)を見て、屋根材のメーカーと製品名をご確認ください。
単に「スレート葺き」としか書かれていなかったり、図面や仕様書の記載がいい加減ということもありますので、気をつけなくてはいけません。

※ご自宅の屋根材が不明だったり、心配だという方はリプロの無料点検をご利用ください。パミールなのか、違う物なのかを正確に診断いたします。

瓦(和瓦・洋瓦)

耐久年数:50年〜

一般的に粘土を成型し、焼成とした屋根材の事を言います。 瓦には日本ではもっとも一般的で古くからある伝統的な和瓦と、 西洋風の住宅に似合う洋瓦があります。
瓦の特徴は、なんといっても50年以上と言われる長い耐用年数です。 重く、厚みもあるため、遮音性、断熱性、耐熱性に優れています。
陶器瓦は色を焼き付けていますので表面の色が劣化することがなく、 塗装の必要がない事や、瓦の再利用ができることなどから メンテナンス費用も抑えられます。

メリット

  • 耐用年数が長い
  • 断熱性、遮音性、耐火性に優れている
  • 破損しても一枚単位で交換できる
  • デザイン性が高い(特に洋瓦)
  • 塗装によるメンテナンスが不要

デメリット

  • 工事費が高額
  • 重量があるため耐震性が懸念される
  • 衝撃によって割れやすい
  • 暴風で瓦がずれる事がある

POINT

重くて固い屋根材だからこそ、他の屋根材よりもメンテナンスが重要です。

瓦屋根のメンテナンス工事について

漆喰詰め直し工事

瓦屋根でメインとなるメンテナンスです。
漆喰はのし瓦や棟瓦の固定を担っている大事な部分です。ひび割れたりしている漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰め直します。
漆喰の劣化が比較的軽微な場合に行われ、この状態の時にお手入れすればメンテ ナンス費も抑えられます。

差し替え修理

地震や台風、大雪の重みなどの自然災害による割れだけでなく、釘がサビて膨らみ、 釘穴が圧迫されて瓦が割れることがあります。剥落や割れてしまった瓦は部分的に 瓦のずれ補修、差し替えといった補修が必要となります。

棟瓦取り直し工事

屋根の頂上部分や屋根の四隅(角)の瓦を解体し、整列させて積み直すメンテナンスです。 棟に歪みが出ている場合に行い、冠瓦や熨斗(のし)瓦がズレたり、漆喰が剥がれて ほとんどなくなってしまっていたりと重症な場合に行われます。

①新しい漆喰の盛り込み

②丸瓦の設置

③棟を銅線で固定

④工事完了

セメント瓦(モニエル瓦)

耐久年数:50年〜

セメントと砂を原料に、表面を塗装したもので、「モニエル瓦」とも呼びます。
耐火性や遮音性があり、さまざまな色に着色できるためデザイン性が良いこと が特徴です。和瓦と同様に重量がありますが、価格は和瓦に比べてお手頃です。

しかし和瓦より割れやすく、セメント瓦そのものには防水性がないため定期的な塗装メンテナンスが必要です。10年を目安に塗装メンテナンス、20年程度で全面葺き替えを検討しなければなりません。
現在は低価格で耐久性が高い屋根材が開発され、セメント瓦の新規使用はあまりありません。

メリット

  • 不燃材料のため耐火性に優れている
  • デザインが豊富

デメリット

  • 定期的に塗装が必要
  • 衝撃に弱くひび割れしやすい
  • 水を吸いやすくコケ、カビが生えやすい
  • 現在製造している業者が少なく手に入りにくい

POINT

瓦というとメンテナンスフリーと捉えがちですが、塗装が必要な瓦も存在します。

【セメント瓦】
セメントやコンクリートを成型し着色した瓦
塗装が必要

セメント瓦

モニエル瓦

【陶器瓦】
粘土を成型して焼き上げた瓦
塗装が不要

素焼き瓦

釉薬瓦

いぶし瓦

セメント瓦のメンテナンスについて

セメント瓦は、メンテナンスをしっかりと行っていれば、30年以上持ちます。
メンテナンスをしっかりと行うために、劣化症状について把握しておきましょう。

色褪せ

雨風や紫外線の影響により、 時間と共に色褪せてくすんできます。 これは塗装が劣化している初期症状 で、放置すると、ひび割れなど他の 症状も出てきてしまいますので、早め に塗装を検討しましょう。

カビ・コケの繁殖

塗装の防水性が切れてくると、水分を 吸収して瓦自体が湿った状態になり、 カビ・コケが繁殖してしまいます。 これらは放置すると根を張り、瓦自体の 耐久性を大きく低下させてしまいます。 除去した上での塗装が必要です。

ひび割れ

雨水を吸収し、瓦が膨張と収縮を 繰り返しセメント瓦にひび割れを 起こします。ひび割れの補修と、 全体塗装をすることで、雨水の染み 込みを防ぐことができます。

POINT

セメント瓦が使用されているのはおそらく40年ほど前に建てられた住宅です。
雨漏りを起こしていない限りは塗装メンテナンスも可能ですが、下地や防水紙の劣化が疑わしい場合は葺き替え工事がオススメです。

化粧スレート

耐久年数:20年〜25年

セメント成分に繊維質の材料を織り交ぜてできた薄い屋根板です。
カラーベスト、コロニアルなどの商品名で呼ばれたりもします。
軽量で耐震性・耐火性があり、種類も豊富、施工しやすい、安価などのメリットから、現在の日本の新築で最も多く使用されている屋根材です。

デメリットは、屋根材自体に防水性がないことです。
表面のアクリル樹脂塗装は、10年ほどで塗膜が劣化してしまいますので、再塗装や、葺き替えなどのメンテナンスを約10年サイクルで行う必要があります。

メリット

  • 価格が安い
  • カラーバリエーションが豊富
  • 軽量のため耐震性に優れている
  • 工期が短い
  • 施工できる業者が多い

デメリット

  • こまめなメンテナンスが必要
  • 濡れると乾きにくくコケが生えやすい
  • 割れや反りが生じやすい
  • 劣化による色褪せが目立ちやすい

POINT

スレート屋根のデメリットである苔や反り、割れといった現象は屋根材の特徴に起因します。
セメントが主成分のスレートは性質上、水を吸い込みやすい素材なので、屋根材が水を吸い込めば苔や藻の絶好の繁殖場所となり、濡れる・乾くを繰り返すことで「反り」が起こります。
特に冬場、夜間と日中との気温差によって膨張を繰り返した屋根材が「割れ」といった劣化症状を引き起こします。

スレート屋根のメンテナンスについて

スレート屋根は薄いセメント板であるため強度が弱く、5~10年もするとクラック(ひび割れ)が生じたり、塗装が退色したりします。
美観を維持するためには、10年程度をめどに再塗装が必要となるなど、他の屋根材と比べるとお手入れが必要になる屋根材です。

スレート屋根の工事方法

屋根の傷みは築5年ほどから始まり、7~10年経つとコケやひび割れなどの症状が出てきます。
防水性も低く、ひび割れや反りなどの劣化が起こりやすいので、表面を保護するための定期的な塗り替えが必要になります。

塗替え

高圧洗浄後に新しい塗料を塗り防水性を高める工事です。
屋根には水蒸気や雨水を排出する通気の為の隙間が設けられています。
スレート屋根材に塗装をすると多くの場合、屋根材と屋根材の間に塗料が入り、接着した状態になってしまいます。

接着した状態になると、大雨や内部結露、毛細管現象※1によって屋根の裏側や下地材に入り込んだ水分の排出ができず、雨漏りの原因となります。

スレート屋根塗装の重要工程

タスペーサーによる縁切りで雨漏りを防ぐ!
塗装を行う前にタスペーサーを使用し、屋根材と屋根材間に隙間を作ることによって通気や水分の排出ができるようになります。
リプロでは『タスペーサー』を標準仕様にしています。
(縁切りが必要ないケースもあります)

POINT

※1 毛細管現象とは?
『毛細管現象』とは、水分がより狭い方へ吸い込まれるように移動していく物理現象の事で、
管と水の表面張力によって引き起こされます。

カバー工法

既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せるように取り付ける工事です。
スレート屋根の劣化がひどく、塗り替えでは機能の回復が見込めない時の工事で、古い屋根材の撤去費用がかからず、工事も短期間で済みますが、 下地が傷んでいる場合はカバー工法での工事が出来ません。
ガルバリウム鋼板と呼ばれる金属屋根が使われることが多く、 薄くて軽いことから家にかかる負担を抑えることが出来ます。

葺き替え

既存のスレート屋根をすべて撤去して新しい屋根材を被せます。
新しい屋根材に代わるので、次回のメンテナンスまでの期間を一番長く伸ばすことが出来ます。屋根の下地である野地板や防水シートもすべて取り替えることになるので、土台部分からしっかりメンテナンスでき、ストレート以外の屋根材に変更することもできます。

ガルバリウム鋼板

耐久年数:20年〜30年

ガルバリウム鋼板とは、アルミニウムと亜鉛、シリコンによってメッキ加工された鋼板素材です。
鉄などの錆びやすい金属を、錆びにくいアルミや亜鉛でメッキ加工することにより、空気に直接触れることがなくなるので、酸化しにくく、錆びにくくなり、耐用年数が長くなります。

金属屋根の中で、最も耐久性があると言われているのがガルバリウム鋼板を使って作られた金属屋根です。
軽量で耐震性が高くコストパフォーマンスに優れているため、金属の屋根材では最も人気があります。

ガルバリウム鋼板は薄い金属板金であるため、遮音性・断熱性が低く、キズやへこみに弱いことがデメリットですが、“スーパーガルテクト”などのハイグレード版への変更や、工事方法を工夫すれば、それほどデメリットを心配する必要はありません。
考えられる多くの条件の中で、他の金属に比べ相対的に良い点が多い素材。
それが、ガルバリウム鋼板です。

アルミと亜鉛の掛け合わせで最大の防錆効果を発揮!

ガルバリウムの組成

メリット

  • 軽量のため耐震性に優れている
  • 金属だがサビにくい
  • カラーバリエーションが豊富
  • カバー工法に最適
  • 緩い勾配でも施工可能

デメリット

  • 衝撃に弱く傷がつきやすい
  • 他の屋根材よりも薄いので防音性が低い
  • 断熱性が低いので対策が必要
  • 防音性や断熱性を上げようとすると費用がかさむ

ガルバリウム鋼板のメンテナンスについて

ガルバリウム鋼板の屋根材や外壁材を製造しているメーカーでは、年に数回の水洗いによるメンテナンスを推奨しています。
放置すると当然錆びやすくなりますので、最低でも「1年に1回の水洗い(高圧洗浄機はNG)」「5年に1回の業者点検」「20年に1回の塗装」を目安に、メンテナンスを行いましょう。
メンテナンスの際は、屋根には登らず安全を確保した上で行うことが大前提となります。

リプロ使用屋根材のご紹介

スーパーガルテクト

遮熱・断熱のWパワーで快適空間を実現
スーパーガルテクトは、断熱材と一体化した屋根材です。
屋根材を張る際にはめ合わせる「嵌合部(かんごうぶ)」にも断熱材が敷き詰められているので、より高い断熱効果が発揮されます。
熱を伝えにくい断熱材を使用しているので、夏は涼しく・冬は暖かい快適な住空間が期待できます。

錆びに強く耐久性に優れている
遮熱性鋼板と断熱材の相乗効果で優れた断熱性能を発揮するスーパーガルテクト。
超高耐久ガルバはそのメッキ層をさらに強化し、従来のガルバ鋼板と比べて3倍超の寿命が期待できます。
スーパーガルテクトは錆に強いため、塩害が心配な沿岸地域でも安心して使用できます。

建物への負担がかかりにくい軽量設計
屋根が軽いと建物の重心が低くなり、地震の揺れ幅が小さくなります。
万が一、地震が起きても、建物に負担がかかりにくいことがメリットです。
非常に軽いスーパーガルテクトは、既存屋根の上に新しい屋根材を設置する「カバー工法」に適しています。

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